土曜日。 待ち合わせの場所に行くとのぶがもう待っていた。 「ごめん。待ったかな?」 「ううん、今来たとこだよ。」 優しく笑うのぶ。 ─いつもののぶの顔。ほっとするな。 あたしも笑顔を返した。 「じゃあ行こうか。ここから、電車で、30分ぐらいかな?」 「どこ?」 「着いてからのお楽しみ。」 のぶはニコニコしている。 いったいどこに行くんだろう? 見当もつかない。 *