―――いじめ―――【完結】




「待ってってば…」


「奈津…、本当にごめんね」


親友はやっと止まった。
止まった場所は…屋上だった。


「全然良いよ?けど何で…」


「悔しかったの、奈津が人気者で」


「え?」


「皆、奈津が大好きなんだもん」


「…」


「私だけの奈津になってほしかったの。
奈津の悪口を言えば、皆が奈津を嫌いになると思った…」


親友の目には涙が浮かんでいた。