「へぇー、藤沢先生があの優ちゃんだったんだ」 夏妃に嘘は付けず、本当のことを話した。 「でも、教師になったとはいえ、まさかこの学校に来るなんてね」 「本当にそうだよ」 「運命…だね」 「冗談じゃないよ~」 机にうな垂れるあたしに 夏妃は笑って肩をたたいた。 「正直、あのルックスだと人気、出ちゃうよ?」 「分かってる…」 「あと忘れちゃいけないのは、茜は陸くんとも幼なじみなんだから、藤沢先生も知り合いなんてバレたら絶対僻まれるよ」 「だよね」 陸も学校の中じゃかなりの人気がある。