『ハイ!これ!!』


『何だこれ・・・?』




夕食後、私は類に箱に入った薬を渡した


何だこれって・・・・・・これはどう見ても風邪薬にしか見えないでしょ・・・?


『・・・?風邪薬だけど・・・?』


私が首を傾げながら言うと類は私が持っていた薬を受け取る






『腹痛にはこの薬、ピンクの錠剤ナオールS』
(実際にはそんな薬はありません)






類が箱に書いてある言葉を声に出して読む


『・・・あ・・・あれ?』


『俺・・・風邪なんだけど・・・』


・・・し、しまったぁ〜!!


こ・・・これ、風邪薬じゃなくて腹痛の薬だ!!


は・・・恥ずかしい・・・


私は類から薬を奪い取る


『アハハ!雛乃ちゃん可愛いなぁ〜』


律くんは大笑い・・・


類も笑いを堪えてるみたい・・・


私の顔がだんだん赤くなっていく・・・


『笑わないでよぉ・・・だってコレ・・・風邪薬と似てるし・・・』


私は静かに俯く


『お前、本当に馬鹿だな』


類が馬鹿にしたように言う


『な!しょうがないじゃん!私の部屋じゃないんだか・・・ら・・・・・・!』


急に私の頭を類が撫でた


・・・な、何??