―雛乃side―
私は柳刃先輩に私の心のモヤモヤを全て打ち明けた
柳刃先輩は眉を寄せながら何も言わず、ずっと話を聞いてくれて・・・・・・
私自身、すっごく気持ちが楽になった
『その男・・・・・・類・・・だっけ?何かあったんじゃないか?』
『何かって・・・具体的に何が・・・ですか?』
私の言葉に、考え込む柳刃先輩・・・・・・
その横顔は凛々しく、顔が整っていると言うこともあり、女の子に不自由してなさそうだ・・・・・・
ならば何故、私を襲おうとしたのか・・・と・・・
『よく分からないが・・・類は・・・何かの理由があって雛乃ちゃんと距離を置かなくてはならなくなった・・・・・・』
“よく分からないけどな”優しく笑いながらそう言って、軽く背伸びをした柳刃先輩を私は見つめた
何かの理由・・・・・・
もし・・・柳刃先輩の言うことが正しいのなら・・・・・・
余計分からない・・・・・・
『何の理由があって・・・関わるななんて・・・』
『それは・・・きっと・・・』
柳刃先輩はそう言いかけて口ごもった
何なんだろう・・・?
『柳刃先輩・・・?』
『これ以上はあまり言わない方がいいかな?』
優しい笑顔で私の頭を撫でる柳刃先輩・・・
まるで小さな子供をあやすかの様に・・・
『いい事教えてやる』
私は首を傾げる
『きっとその男は・・・理由無しに女の子を傷付けたりしないよ』
『それってどういう・・・!』
ガラッ・・・!
私の言葉を遮って保健室のドアが開いた


