「――あれ?」 お腹の辺りに何かが当たってる感触がして… 私はうっすらと目を開けた。 視線をソロソロと下に持っていくと。 「あおい……?」 小さく声を掛けると、あおいの肩がピクッと震えた。 そして、むくっと起き上がって。 「…あ、瑠璃?ごめん…私寝ちゃって」 ううん、そんな事ないよ。と、首を振った。 「心配したんだからっ」 「…うん、ごめんね」 教室まで続く長い廊下をふたりで歩きながら、今日の朝にあったことを話した。 ――――遊くんの、事を。