ごめん…… それは、出来ないんだ。 一刻も早く、学校を出たかった。 瑠璃の前から消えたかった。 早足で、また歩き出す。 靴箱を抜けて、コンクリートの冷たい地面を、無心で蹴り出す。 早く、早く、はやく――。 瑠璃が来る前に。 走れないのは、きっと。 瑠璃に対する――甘え。 最低だ、……俺。