「――よしっ!」 鏡の前で、今まとめたばかりの髪を見つめる。 この間、凜久からもらったチェックのシュシュ。 私がよく手首に付けているせいかわからないけど… 凜久がプレゼントって言ってくれたんだ。 すごく嬉しくて…なかなか付けれなかったんだけど――。 「…ふふっ」 思わず頬を緩めながらもう1度チェックした。 ――カチャ。 「…ほぁ?」 急にドアが開いたから、間抜けな声を出して 鏡越しに誰が入ってきたのか 視線を送った。 誰だろ――?