「じゃあ、何味が好き?」
「ストロベリー。」
ならこれ、と言って、彼は手に持っている袋を漁り、その中のひとつを取り出しあたしに差し出した。
見るとそれは、ストロベリー味のチュッパだった。
「…くれんの?」
もちろん、と彼は言った。
勇介ってヤツは、どう見ても軽薄そうだが、優しいことは知っている。
だからってまぁ、それだけのことだけど。
「ありがと。」
そう言って、とりあえず受けとっておいた。
「奈々、もう帰んの?」
「…何で?」
「暇なら話しようよ。」
どうしようかと思ったが、チュッパを貰ってしまった手前、断りづらい。
少し迷っていると、勇介はあたしの答えも聞かずに店を出てしまい、仕方なくその背中を追った。
コンビニのだだっ広い駐車場の一番隅っこで、彼は座り込んでしまう。
あたしも同じようにその向かいにしゃがみ込むと、彼はポケットから煙草を取り出した。
別にこれといって話す内容もなく、あたしは勇介が吐き出した煙が空に溶ける様ばかりを見つめていた。
「ストロベリー。」
ならこれ、と言って、彼は手に持っている袋を漁り、その中のひとつを取り出しあたしに差し出した。
見るとそれは、ストロベリー味のチュッパだった。
「…くれんの?」
もちろん、と彼は言った。
勇介ってヤツは、どう見ても軽薄そうだが、優しいことは知っている。
だからってまぁ、それだけのことだけど。
「ありがと。」
そう言って、とりあえず受けとっておいた。
「奈々、もう帰んの?」
「…何で?」
「暇なら話しようよ。」
どうしようかと思ったが、チュッパを貰ってしまった手前、断りづらい。
少し迷っていると、勇介はあたしの答えも聞かずに店を出てしまい、仕方なくその背中を追った。
コンビニのだだっ広い駐車場の一番隅っこで、彼は座り込んでしまう。
あたしも同じようにその向かいにしゃがみ込むと、彼はポケットから煙草を取り出した。
別にこれといって話す内容もなく、あたしは勇介が吐き出した煙が空に溶ける様ばかりを見つめていた。


