あれから一週間で、あたしの足はすっかり完治した。


でも勇介とは、未だに連絡が取れない状態が続いている。


あの日、うちのマンションの下まで送ってくれた後から、一体何があったというのだろう。


あたし達、付き合ったばっかなんじゃないの?


そんなことがぐるぐる回り、不安や心配の中で涙さえも出ない。


さすがにみんな、そんな状態のあたしを気に掛けてくれていた。



「ねぇ、まだ勇介と連絡取れないの?」


頷くと、樹里はどうしたものかといった顔でため息を混じらせた。


学校に来ないだけならそう心配はしていないが、でもあの人があたしからの連絡を無視することなんて、今まで一度としてなかったのに。



「大丈夫だよ、奈々ちゃん。
土屋クン入院してるのかもしれないし、心配ないよ。」


「入院してたら大丈夫じゃないじゃん!」


スッチが言い、樹里が突っ込む。



「でもホント、勇介くんどうしたのかなぁ?」


沙雪は横からぽつりとそう漏らした。


こんな会話を、もう何度繰り返したのかもわからない。



「別に、あたし平気だし。」


空元気さえ、もう日常だ。


それに気付いているのだろう彼女たちも、言葉少なくなってしまう。


握り締めている携帯は鳴ることがなく、毎日そのことばかりを考え続け、疲れ果てた。



「ごめん、次サボるわ。」