アリスの作り方

「そうでしたね」

「女王の話の途中でしたね」

私の言葉で思い出したのか、ティック、ビルさんの二人が私の言葉に続くように話す。



「確か10年前くらいでしたでしょうか」


記憶が曖昧なのだろうか少し眉間にしわを寄せ、考える素振りをしながらビルさんが苦笑いした。


「12年前だよビル。僕が7歳くらいの時だったから」



ティックがビルさんの話を補足するように言った。