「気に入っていただけたのでしたら嬉しいです」
執事のように恭しくお辞儀をしながら優しく言うビルさん。
なんと言えばいいのだろうか、私には一生縁が無いと思っていたお嬢様と執事のお昼のティータイムという感じだ。
ただ私にはお嬢様という言葉はあわないが、それでも今までの5時間くらいの間に起こっていたことを他人事のように感じてしまう。
そんな自分が絵本の中の人になったような妙な感覚を感じつつも、それに対し嫌悪なんて感情などなく寧ろ不覚にもこのままでいたいなんて思ってしまった。
恐るべし執事喫茶。
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