大切な家族へ
ルイ様と兄さんが眠りについて一週間、この不思議の国は少しずつ平和になっていきました。
あの後、ハートの城の王様を牢屋から助け出し、再び王様を中心に新しい刻を刻もうとしています。
まだまだ涙の海など課題も残っていますが、少しずついい方向へと進んでおります。
そう言えば最近、以前ルイ様から聞いた百年間眠るお姫様のお話を思い出します。
そのお話みたいに僕の元にも妖精が現れてくれれば嬉しいな。
国全体を眠りに包んでしまったら……そしたら僕もルイ様と同じ時間眠って、兄さんとルイ様と同じ時間を過ごせたのに。
僕の大好きで大切な二人と……。
だけどそう思っても、僕達まで休むわけには行かないから、せめてあなたが目覚める時に平和な世界になるように頑張ります。
あなた方が救ってくれた世界を壊さないために。
もうあなたとは同じ時間を歩む事は出来ないと思いますが、それでも僕はあなたとあなたの大切な僕の家族の幸せを祈っています。
だから……安心して眠っていて下さい。
ティック
end


