「良かった……僕の心がなくて……。そうじゃなきゃ君のこと好きになっちゃうから……消えたくないって思ってしまうから」


無表情のままなのに少し切なそうな雰囲気を漂わせながら呟いた。


そんな風に言わないで……。



最後に告白しないでよ。


だって私は……


あなたを……



「嫌だよ……私は……あなたのことが好きなんだから」


だから……私を置いていかないで。


彼の消えていく体を感じながら、私は彼に口付けした……。


“プツ”


彼の唇に触れた瞬間、ピリリと電撃のようなものがはしって、電源が切れる音と共に、私の意識が途切れた。



けれどあなたが居ない世界だったら、生きていても死んでいても変わらないかもしれない。
意識がなくなりかけた時にふと頭に浮かんだ。