兵士についていき豪華な廊下を歩いてしばらくしたあたりに、扉が現れる。
何も言わずに兵士がその扉を開けた。
その扉の先には何の味気ない廊下が広がっていた。
「この廊下を進んだ先が裁判所です」
そう言いながら先へと歩いて行く兵士についていく。
形だけという女王の言葉が信じられない上にこの先には裁判所と聞いたせいだろうか、まるで処刑台に一歩ずつ近づいていくようで、一歩がとても重く感じた。
コツコツと私と兵士の足音だけが聞こえる。
その音を聞くたびに心臓の鼓動が早まっていくようで嫌だった。
歩いていると再び何処かへと繋がる扉が近づいていく。
「この扉の先です」
チラリと私を見てから、扉のノブに手をかけた
“カチャン”
それからすぐに、軽快な音とともに扉が開いた。


