アリスの作り方



「女王様。アリスを保護してまいりましたが、彼女に対してはどのようにするのでしょうか?」


女王とクロノスさんの会話に無理矢理入るようにスペードさんが話した。


「あぁ、裁判にかけなければまずいだろう。形だけ裁判にかける。安心しろ形だけだ」


スペードさんから尋ねられたのに私の方向を向いて答える。


「そう……ですか」


裏のありそうな笑みをしているのであまり信用ならない。

けどおとなしくしていれば、きっと大丈夫だ。
スペードさんが言ってくれた言葉を思い出しながら、私は苦笑いしながら女王に言った。


「あぁ、それではアリス。裁判所で。後は頼むぞ」


そう言いながら私の横にいる兵士を見ると、兵士は了解しましたと言いながら敬礼した。
それから女王はスペードさんとクロノスさんを連れてどこかへと消えていった。


「アリス様、案内しますのでついて来て下さい」


女王達がいなくなると、私を見ながら兵士が言った。