「?」
この前と違い今度は上品なクラムチャウダーのような味が口の中に広がる。
私はグルメリポーターじゃないから良い言葉は見つからないが……。
“ガチャリ”
今度は小瓶を落とさないように一口飲んでから机の上に小瓶を置くと、私は次に自分の体に何かが起こるか考えながら立った。
「やっぱり」
この前のようなポップコーンの弾ける様な感覚が私を襲う。
私は目を瞑りながらその感覚に身をゆだねていた。
それ程長くも無い時間、私の体の熱がおさまってきた。
もうそろそろ大丈夫だと、目を開けると目の前にはガラスのドア……
ガラスを通して後ろの景色が広がっていたが、それでも私はその先に待ち受ける何かにかけることにした。
これを開けたら海が出るかもしれない。
そう考えると背筋がひんやりして、心臓がかなりバクバクする。
「大丈夫……」
この先に海が広がっていようが、性格の悪い少年がいようが、私は無事に今生きている。
それにこれを開けなければ私は先へと進めない。


