【悠斗side】 柔らかなピンク色が 校舎全体を包んでいた。 まだ、着慣れない 制服を着た新入生たちが初々しい。 「あぁ、ダリ」 全く、どうして高校なんか 行かなきゃならいんだか。 「悠斗さぁ、入学式くらい 楽しそうにしたら?」 「うっせ。おまえ ここが楽しそうに見えるか?」 「いいや、見えん」 なんだか、ガリの勉が 多そうなこの学校に 俺と司(つかさ)が 馴染むはずなかった。