「聖羅は?」


聖羅の姿が見えなく、玲央は聞いた。



「お友達と遊びに行っているわ さあ、結衣ちゃん 疲れたでしょう 早くお家へ帰りましょう」



葉月がにっこり笑って言うと、拓海が結衣のカートを押した。



「あ!あたしがっ!」



「結衣ちゃん、いいんだ ここはレディーファーストの国だからね」



拓海はウインクするとサングラスをかけた。



その仕草に結衣はポーッとしてしまう。



「おい、父さんに見惚れるなよ」



横から気分を壊すのは玲央だ。



通りすがりに言い、カートを押して父親の後に続く。



「玲央ったら、妬いているのね♪私たちも行きましょう」



葉月に腕を組まれた結衣は慌てて歩き始めた。