* * * * * *



「玲央ー 結衣ちゃーん!」


到着ロビーで息子と結衣を見つけた葉月は大きく手を振った。



葉月の隣にはサングラスをかけた拓海が立っている。



「葉月おばさま」


小さい頃に別れたっきり数年間あっていなかったが、昔と変わらなかった。



おばさまとつけるのが変な感じだ。



もちろん、隣に立っている拓海おじさまは相変わらずカッコいい。



2人が近づくと拓海はサングラスを外した。



「いらっしゃい 結衣ちゃん 日本では玲央がお世話になったね」


拓海が微笑みながら言う。



「そんな・・・・・・お世話なんて・・・・・・」


微笑みに胸がドキドキして結衣はしどろもどろになる。


「玲央~ 挨拶してくれないの?」


葉月が息子に言う。


「ただいま、母さん」


そう言いながら母親の身体に軽く腕を回したがすぐに離した。


「もう、そっけないんだから」


「父さんにやってもらえば良いだろ?」


――玲央は照れているんだ・・・・・・葉月おばさまは久しぶりに玲央に会ってすごく嬉しいみたい。