「手を貸せよ」


「あっ!う、うん」


結衣は玲央の手を握った。



――やっぱり玲央の性格ってわからない。イギリスに行く前は優しい男の子だったのに。



結衣はつないだ手を見た。



――優しい所は変わっていないか・・・・・・。



「どっち?」


「え?っと、この先」


結衣が指した先に大きな5階建ての書店が見えてきた。