クリ-ミ-ココア

「お待たせ。」



放課後ソウタ君と帰る約束をして自転車の駐輪場で待ち合わせ。



この自転車も軽くなったものだ。


今までだったらあいつを乗せて走っていたのだから。


あんなに嫌なはずだったのに。


軽くなったらなったで…


寂しい。


慣れって怖いよね。



「ちゃんとゴハン食べてる?」


「…なんで?」


帰り道の途中ソウタ君が聞いてきた。



「痩せたなって思ったから。」



そうかな?



「体重計最近乗ってないからわからないや。」


「そっか。」



優しく笑うソウタ君は変わらない。


それだけでホッとするよ。