すでに一般客が校内に入り始めてる廊下を掻き分けながら、私はセリと更衣室に向かった。



「…セリは着替えないの?」


ロッカーにブレザーを入れながらセリもまだ制服姿に疑問が浮かぶ。



「私は今日、最終日だし忙しいから教室にはあまりいれないの。ほら!脱いで!」



ふふふと笑うセリに振り返った私は


手元を見て絶句した。



今日は………


一日寝ていれば良かったなと後悔しても…


もう遅い。



「きっ………きものーーー!」




「着付けてあげるっ!」



昨日のメイド服よりインパクトがでかい今日の服装に、私は涙目になった。



「遅刻しといて逆らえると思うの?看板娘」


「…………はい。」



今日が早く終わってほしいと心の中で何度も何度も願った。


それはもう本気で。