「お前が好きなおまじないしてやるよ。」



静かに呟くと髪に触れていた手を握って覆いかぶさってきた。



私はいつものように瞳を閉じて受け止める。



心地いい……。


雲の上にいるような。


体がふわふわして


気持ちいい。


体中に熱いものが駆け巡って、唇に集まる。



やっぱ好き。


あいつからされるおまじないの時だけ


昔の優しいあいつに戻った気がして。


いつまでもこうしていたかった。