クリ-ミ-ココア

「俺の部屋来い。」



低い声でそれだけ言うとさっさと2Fに上がる。



私もゆっくり立ち上がってあいつの部屋に向かった。



遅れて中に入ると窓枠に腰をかけタバコを吸っているあいつの姿。



テーブルには飲み終わったお酒の缶が握り潰されて散乱している。



「飲んでたの?」


ドアの前で立ち止まったままの私は声をかけるが


あいつはこちらを見ず外を見ていた。



「ほら。」



しばらく沈黙が続き、タバコを加えたままハンガーにかけてあった制服のポケットから取り出すと投げて来たので慌てて受け取った。


渡された飴をすぐ口に含む。



やっぱこの味が1番落ち着く。



おさまれ……


私の心臓。