クリ-ミ-ココア

「まだいたのかよ。」



ボーッとしていた私は、あいつがリビングに入って来たのにも気付かず、体が跳ねた。



「あっ……うん。」



なんでだろ。


ソウタ君が変な事言うからかな?


心臓がバクバク脈打ってるよ。



「ねえ……」



冷蔵庫からミネラルウォーターを取り出しまた、2Fに上がろうとしているあいつに声をかける。



「あ?」



振り返って私を見るあいつと目が合う。



機嫌が悪い。


直感で感じた。



「飴………ちょうだい」



俯きながら小さく呟いた。



あいつがいつも持ち歩いているココア味の飴。


今、それが凄く舐めたい。


安心する味。


飴を舐めれば落ち着く。


私のうるさい心臓だって…


正常に戻るはずだよ。