クリ-ミ-ココア

「アキラさん…」



隣にアキラさんがいると分かった私は少し距離を開けたかったけど…



「明日の朝も送ってくから自転車は置きっぱなしでいいよね?」



後に続いて乗り込んで来たソウタ君に身を狭くした。



「そんなハジ寄ったらソウタが狭いだろーが!」



ガハハと豪快に笑って私の腕を引っ張るアキラさん。



うげっ!!


酒臭い……



密着したアキラさんから逃れたくて、ちらっとソウタ君を見て助けを求めるが
「少しだけ我慢してね?」
優しく呟いてきて我慢するしかなかった。



視線を前に向けると助手席にはあいつが座っていた。


…さっきすぐに気付いてボリューム下げてくれたのはあいつだったんだ。



隣がアキラさんで嫌だったけど


あいつと近い空間にいるとわかった瞬間…


なんだか安心した。