クリ-ミ-ココア

「今から帰る所だよ。だから心配しないで?」



今まではそんな事で電話なんかしてこなかったのに。


皆に心配されて幸せな気持ちと申し訳ない気持ちで溢れてしまう。



「じゃあ迎え行くよ!もう遅いし」


「え?」



突然出したでかい声に崇が携帯から私に目を向けた後、セリと目を合わせた。



セリはわからないと言った様子で肩をすくめる。



「平気だよ…近いもん。」


「大丈夫!もう向かってるから〜」


「向かってるって…」



そう言えばソウタ君の声以外に、やけに騒がしい気がする。



音楽の音、時折ソウタ君が誰かと話す声。


そして聞き覚えのあるゲラゲラ豪快に笑う男……。



嫌な予感がして寒さからか鳥肌がたった。