クリ-ミ-ココア

悔しくて…


怖くて言い返せない自分がムカついて…


唇を噛み締めながら、目線を上に向けて昇降口まで歩いた。



「おはよ!比奈」



名前を呼ばれ私は前を向いた。



「イズミ先輩…おはようございます。」



「あれ?寝起き?」



「寝起き…じゃないです。」



いつもだけど朝からテンション高いイズミ君。


今日も絶好調のようだ。


それに比べてさっきの出来事もあってか、曇った声色の私にイズミ君は首を傾げる。


私の沈んだ気分とは正反対。



喋ってる間にも私達の横を通り過ぎる生徒達に…


なんかイズミ君と一緒に居ちゃいけない気がして



「それじゃ……」



そそくさと下駄箱に向かった。