「それで………なんて?」


私の慎重な言葉に対してイズミ君はサラっと答えた。



「好きにしろって!」



…………だよね


あいつには関係ない事だろうし。


だから昨日報告がどーのって言ってたんだ。


きっと私が自転車取りに行ってる時に会話したんだよね?



「っと言うわけで!」



言葉と同時にずいっと体を前に持って来て、イズミ君はまっすぐ私の瞳を捕らえる。



捕らえられてしまった私の瞳は反らす事が出来ずに


お互い見つめ合う。



「青田比奈ちゃんの事、口説いていーい?」


「・・・・・・」


「あれ?おーい」


思考回路が停止した私。


イズミ君は目の前で手をブンブン振る。



「俺、変な事言ったかな?」


あっけらかんとしてるイズミ君に私はまた脳が止まりそうになってしまった。