クリ-ミ-ココア

あいつの一歩後ろを着いて回る。


カゴ持ちの私はどんどん入れられるカゴの中を見ながら、聞きたい質問に口から出そうになる言葉を飲み込む。



あまり話し掛けてはいけない。


また怖い顔で「あ゛?」って睨まれるに決まってるし。


多分あいつの家に友達が来るのだろう。


カゴの中身で推測する私。


お菓子やらジュースやら入ってるし。



「あっ新発売…」



目に入ったデザートコーナーでピタリと私の足が止まった。



苺ムースだ…


美味しそう



「買えよ」


「え?」


おにぎりやらサンドイッチをカゴに入れ私からカゴを掴んで取ると


あいつはプリンを取ってレジに並んだ。



「ありがと!」