クリ-ミ-ココア

「帰んぞ。青田比奈ちゃん」



ぞわぞわぞわぞわ……


背中でその言葉を聞いた瞬間、鳥肌が立った。


振り返ると口元だけ笑ってるあいつと目が合う。



怖い…………


怖すぎる。



「その呼び名…やめてよ」


カゴに鞄を置いて自転車に跨がる。



「2、3年の階は嫌いだとばかり思ってたのにちゃっかり友達作ったのな?」



なんか…言い方がトゲトゲしいのは気のせいですか?


「友達じゃない……」



今日はいつにも増して自転車が重く感じる。


それは足が痛いからか…


この空気が重いからなのか…