カーテンの隙間から窓の外を見ると雪がずいぶん深く積もっていた。 …なんとなく雪は憂鬱になる。 私は部屋を後にした。 『紫波様!!』 廊下を歩いていると、網タイツをはいた金髪女に呼び止められた。 たしか協会長の秘書だったような… 『協会長からの伝言でございます。至急部屋に来るようにと。』 冗談やめろよ 朝食もまだなのに。 『すぐ行くと伝えてくれ。』 『かしこまりました。』 やっぱり雪の日は憂鬱だ。