久しぶりにこんなに走ったかもしれない。 燕尾服で走りづらいのも気にしないでひたすら走った。 中庭につながっているドアを思いっきり開けた。 「あ、敦ッ!」 座り込んでいたその人に思いっきり呼び掛けると、肩をびくっとさせて振り返った。 「…晴馬。」 俺の顔を見ると少し安堵したような表情を浮かべたから、俺も少し安心した。