急いで会場に戻ると勝が待ちくたびれたように走ってきた。 「もう!!遅いよ、晴馬。」 「悪い。はい、これ…。」 持ってきた台本を渡すと勝はすぐに受け取った。 「サンキュー。」 パラパラと台本を見ながらさっきまでいたところに戻っていった。 辺りをぐるーと見渡すと海琉に目が止まった。 海琉は小柄だし、身長も低い。 男にしては可憐と言えるかもしれない。