健康保険適用外の高度先進医療。
人工授精、体外受精、顕微授精……それこそ費用は大幅アップ。
だけど、費用が高額になるほど妊娠する確率が大幅アップしたりはしない。
それでもなんでも、たとえ10%,20%と聞かされても、
“ひょっとしたら……”と一縷の望みにかけて挑む。
ステップアップしたその先には何が待っているのかわからない。
妊娠というゴールのハッピーエンドか、それとも……。
こんな言い方なんだけどゲームみたい……しかも、格闘ゲームにそっくりだ。
負けを意味する“You loss”の宣告。
迫られる“continue ?”の選択。
急かすように始まるカウントダウン。
熟考は大事だが時としてあまり迷っている時間がないのも不妊治療の現実だ。
そして――
このまま続けるのか?何処まで続けるのか?迫られる決断は困難と苦渋の極み。
誰かに終わりを決められるのも辛いだろうけど、だけど――
自分でドロップアウトを決め、ゲームオーバーするのとて苦しいことに違いない。



