「あなたがたの心根が美しければ美しいほど、捻り潰すことを思うと、ゾクゾクします。
ルノ殿は、我が指揮下にある者が追い、もうすぐ良い便りが届くでしょう。
但しあなたがたは、それを聞くことは出来ませんけどねぇ」
男は片手を軽く挙げ、後方へ控えていたものへ合図を送る。
それと同時に、オーウェンへと飛びかかる兵士数人。
残りの兵士たちは、オーウェンの背後にいた男たちへと、剣で斬りかかった。
一気に剣撃の音が響き渡る。
命(めい)を下した男は、ひとりだけ外れてその様を眺めていた。
オーウェンの姿が兵士たちで覆われた瞬間、薄い唇の隙間から犬歯を覗かせる。
「王の命に逆らうとは、バカな男だ」
言い捨てるように呟いたとき、
鋭い一閃が放たれた。


