「気がきくなぁ、アナシア。ちょうど小腹が空いた時分だ」

にっこりと笑みを浮かべて言うのは、この中では最上級にあたる五年生、ルシエル・フリードである。

彼と同級のシルハも、その隣でうんうんと頷いていた。

「なかなかよく焼けてるじゃないか」

それより年下の者達は、もっとストレートに、視線をグレイズの実に向けている。