だって、好きな人から、女の子として見られてないって…


それって、同性とおんなじってことじゃん!



こんなにショックなことって…他に、携帯を湯船に落としちゃったときくらいだよ…。



「そのままでいたら、簡単に他の子に取られちゃうよ?」


何それ…


美奈ちゃんが、あたしを急かすみたいに言った。



「…じゃぁあたしも女の子として見られるには、どうすればいいの?」


「もっと、積極的にアピりなよ!」


そんなこと言われても…


「いっそのこと、大胆なこと言っちゃえばいいじゃん?」


「大胆なこと?」



「たとえば、上目遣いで『もっと雄哉のこと知りたいっ』とか?」


そんなばかなこと、言えるわけないから!!


「もうちょっと真剣に考えてよ?」


「とりあえず、部屋に入って、すぐ机の前に座るのはタブーだから。」


「そうなの…?」



美奈ちゃんは、にやりと笑った。



「座るなら机の前じゃなくて、ベッドにね。」