「で、こうなって…」
「あ!そっか!」
雄哉くんの説明を聞いてると、一問解くことができた。
「わかった!」
「なら、今度は自力でやってみて?」
さっきと似たような問題。
とりあえず説明された通りにやってみると、案外、簡単に解けてしまった。
「ねっ!丸付けして?」
雄哉くんにノートを見せる。
「…うん。合ってる!」
雄哉くんが、赤ペンで丸を描いた。
「すごい!できたっ!!」
「できたっ。良かったじゃん。」
「うん!ありがと!」
雄哉くんは、ぽんぽんって軽くあたしの頭を撫でた。
あ……
これ、きっと雄哉くんの癖なんだ。
触れられた部分が、熱を帯びた。

