「笑佳ちゃん、教えてよーっ?」
きゃぴきゃぴと喋る茜さん達。
違うよ…
「違う………ルじゃない」
「えっ?」
茜さん達があたしを見てきた。
「雄哉くんは雄哉くんだよ。
『アイドル』とかそういうことじゃなくて、雄哉くんっていう1人の人間だよ!」
無意識に声のボリュームが上がった。
その辺で喋ってた後田くん達も、こっちを見てきた。
もちろん、雄哉くんも。
「な…何。そんなむきになって。」
茜さんが、軽く遠慮気味に言葉を発する。
自分でもよくわからない。
「…すいません」
そう言い残して、あたしは走り出した。
「笑佳ちゃんっ!?」
雄哉くんの声が後ろで聞こえた。