嫌がらせが、一向に止む気配のない日々。



「――いきなりでびっくりしてさぁ、それであたしが…」


昼休み。


絵梨の他愛ない話にみんなで爆笑する。



「まじでーっ?」

「で、どうなったの?」


「結局、あたしの前に――」



みんなが絵梨の話を聞いてる中で、美奈ちゃんはあたしを見た。



「笑佳、なんか元気なくない?」


みんなから離れて、美奈ちゃんが声をかけてくれる。


「え?そうかな…」


無意識に視線を落とすあたし。




「何かあったの?」




ほんとにいつも思う。




美奈ちゃんは、何でも見抜いてしまう。



それとも、あたしが見抜かれやすいの…?