My Prince ~運命の出逢いは、アイドルと…~









『雄哉と別れろ』







紙の真ん中に、たった一言そう書かれてあった。




一瞬、頭が真っ白になった。




「笑佳、身に覚えある?」



お母さんの言葉ではっとする。



「え?いや、何のことだろ…ただの悪戯じゃないかな……」



お母さんには心配かけないようにと、かぶりを振った。


そして、その紙をその場でぐしゃっと丸め、側にあったゴミ箱に捨てた。




「なら、いいんだけど。なんだか不気味…。」



「まぁ…そんなに気にすることでもないんじゃない?」



あくまで平然を装い、あたしは自分の部屋へと駆け込んだ。