「お母さんっ。なんで」 偶然通りかかったのは、あたしのお母さんだった。 「ちょっとコンビニ行ってたの。…お友達?」 お母さんは、あたしの腕を掴んでいる女の子を見た。 「あ……うん、まぁ。」 誤魔化しがちに頷くと同時に、女の子はあたしから手を離した。 …助かった…。 「じゃ、ばいばい。」 あたしは、そのままお母さんの方へ駆け寄った。 「あら、お友達はいいの?」 「うん」 後ろに視線を感じながら、あたし達は自宅に向かって歩いていった。