My Prince ~運命の出逢いは、アイドルと…~


そう言った女の子は、眉を寄せてあたしを見据える。


一瞬にして、額に汗が浮かぶ。



あぁ……


この子、きっと雄哉くんのファンの子なんだ



後をつけてきて、あたしの家を知っちゃったのかな……



「違うよ」



否定しなきゃ。



「付き合ってません。」



あたしも、女の子を見つめ返した。




「うそだ。」



…えっ…



悲しそうな表情を浮かべていた女の子は、今度は睨むようにあたしを見た。



「この前、雄哉の家から、手繋いで出てくるとこ見たもん」





うそ…………どうしよう…







「別れて。」