――「告られたっ!?!?」
次の日の朝。
教室に入るなり、真っ先に絵梨の高い声が耳に入った。
「………うん。」
遠慮がちに頷いた彩香ちゃん。
「で、OKしたわけね。」
「えっ…なんでわかったの?」
「その笑顔、見ればわかるよー」
指摘された彩香ちゃんは、やっぱり嬉しそうな表情をしている。
「にしても、野球バカだった金谷に何があったわけ?」
「さぁ…」
絵梨の問いに彩香ちゃんも首をかしげる。
「あれでしょ。きっと、彩香ちゃんのショートボブに惚れ直したんじゃないの?」
「えっ!」
美奈ちゃんが言った瞬間、彩香ちゃんは顔を赤らめた。
「あっ絶対そうじゃん!」
「良かったねー!」
「おめでとっ!!」
口々に話す絵梨のゆかいな仲間たち。
「じゃぁお祝いしよっ!」
「今日の放課後、カラオケ行こーっ」
お祝い=カラオケなのかな…?
「あ、でも……」
彩香ちゃんの呟いた言葉で、盛り上がっていたみんなは話を止める。
「…今日は、一緒に帰る約束してるの……」
「まじで!?」

