結局、その日の夜も、次の日も、電話をかけても出てくれなかった。



――そして、約束の金曜日。




まともに連絡しないまま、あたしは雄哉くんの家に向かった。



会ってくれるかもわからない。



でも、ほんとはハンバーグを作るためなんだって、まだちゃんと伝えられてない。




だから……



…雄哉くん……





インターフォンを鳴らすと、静かな機械音と同時に、ドアのロックが解除された音がした。



マンションに入って、雄哉くんの部屋に向かう。




1つ深呼吸してから、今度は部屋のインターフォンを押した。