もうすぐで、あたしの降りる駅に着く。
雄哉くんともばいばいしなきゃだ………
そう思いながら、雄哉くんと話していたとき。
「………あの……もしかして、UNTSの高瀬くんですか?」
ふいに、雄哉くんが声をかけられた。
「え……?」
見ると、中学生くらいの女の子2人が照れ笑いを浮かべ、雄哉くんを見ている。
「…あ……はい」
雄哉くんは戸惑いつつも、いつもの笑顔で頷いた。
それを見て、女の子達は顔を見合わせて嬉しそうに笑った。
「あの、私、UNTSの大ファンなんです!」
片方の子が、雄哉くんを眩しい瞳で見つめる。
「ありがとっ。」
だけどもう片方の子は、あたしと、あたし達の繋がれた手を交互に見た。
「……もしかして、彼女…ですか…?」

