「またそんなこと……。」


美奈ちゃんが呟いた。



……正直、ほっとした。


またあたしが迷惑かけてたらって思うと、冷や汗が出た。


ちょっと良かったと思っちゃう自分がいる。



だけど、それって………




「でもね、あたし、前の美奈ちゃんの言葉、ずっと考えてた。」



絵梨は、あたしと美奈ちゃんを交互に見た。


「高瀬くんの選ぶ子なら、きっといい子なんだろうなって思うのが本当のファンだって。

それで、気付いたの。


ファンなら、UNTSの幸せを1番に思うべきなんだよね。」



…絵梨……。



「もちろん羨ましいけど、今は、高瀬くんが幸せならそれでいいと思える。」





その言葉は、まるで、あたしに向かって言ってくれているみたいで、




あたしが雄哉くんと付き合うことを、認められたみたいで、







どうしようもないほどに、嬉しかった。