――「じゃぁ、そのしつこい女が逆恨みして、笑佳の恋路を邪魔してたってこと!?」


美奈ちゃんが、激しい剣幕であたしの話をまとめる。



「まだ決まったわけじゃないよ?でも……そうなるのかなって」


言い方はちょっとおかしいけど。



「なーんか変だとは思ってたんだよね!笑佳たち、なかなかくっつかないし。」



美奈ちゃんは納得した様子で、机に肘を突いて、手に顎を乗せた。




昼休みの教室。


今日も絵梨たちのいない間に、美奈ちゃんに相談する。




「けど、そんなにうまくはいかないよ…。」


「なんで?あとちょっとじゃんっ」


「そーかな…」



「あのねぇ…

笑佳がそんな弱気だから、進展ないんでしょ!あんたは、悲劇のヒロイン気取りか!もっと修羅場に参加して、さっさと高瀬くんを自分のものにしなよっ」





「…美奈ちゃん。何言ってるかわかんない。日本語で喋ってよ?」



「日本語でしょーが!」